劇ぷれす創刊20号記念

「地域演劇の未来」

から

岡山市・光田建材ビル

(秘宝瓦版特別号99.3.21〜22)

クロストーク「演劇とメディア」左から小暮宣雄、扇田昭彦、小堀純の3氏。


岡山の地で黙々と「劇ぷれす」を発刊し、おかやまアートファーム「河畔劇場」で
数々の劇団の岡山公演を実現させてきた大森誠一氏とアートファームの人たち。
劇プレスの20号を記念して講演、対談、パフォーマンス等からなるEVENTを
3月13日から3月22日に渡って、岡山市の光田建材ビルにそうそうたる顔ぶれの
出演者を集めて開催されました。13日の方は行けなかったので、21〜22日に
ついて紹介したいと思います。

アートファームの代表、大森誠一さん。

「Laft」によるダンスパフォーマンス「シシィの増やし方」
(MOVE INFINITYのページに関連記事あり)



BSの「20世紀演劇カーテンコール」でもお馴染みの日本の劇評界
の頂点、扇田昭彦さん、元プガジャの編集長で関西演劇についての
オーソリティ、小堀純さん、全国市町村国際文化研修所の教授で
演劇・ダンス・ART等のウォッチャー、小暮宣雄さんの3氏による
「演劇とメディア」についてのクロストークで21日は始まった。
内容は劇プレスに譲るとして、私が最後にした質問
「演劇において、プロとアマとは?」の答えに扇田さんは、
「(TV等の仕事もせずに)舞台だけで食っていけるのは四季のメンバー
と、歌舞伎や、能・狂言などの人たちぐらいでしょう。観る際には
特に意識していないです。」と話された。翌日、衛さんはこの話に触れて
「社会に対して有用な事ができるのがプロフェッショナルだと思う。」と
言われた。なかなか為になったのです。その後は地元岡山のダンス・グループ
「Laft」のダンスがあった。窓ガラスの外や部屋の特長を生かして
丹念に構成された踊りで見応えがあった。この日の最後はレセプションで
鳥取の劇団「夢ORES」の森本さんとも知り合った。小暮さんは3/8の
TORII HALLを観ていた(MOVE・・のページ参照)。我々は練習が
あるので一次会で帰った。人々は夜の街に消えていった。



翌22日の始まり。大森氏と衛紀生さん。

左から衛紀生氏(演劇評論家)、妹尾氏(WaWa)中西氏(きんちゃい座)海原氏(空想劇場)白神(秘宝館昇天堂一座)

うける衛紀生氏                        疲れ気味の白神       


クロストーク「アートマネジメント」
左から小石原剛氏(美術家)、大森誠一氏、小暮宣雄氏、衛紀生氏


22日は「舞台芸術環境フォーラム」の代表で、歌舞伎・演劇評論家であり、
現在では全国各地の自治体文化行政のアドバイザー必殺仕掛け人として
剛腕を揮う、演劇界の水先案内人、衛紀生氏の講演で始まった。富良野で
仙台で能登で金沢でどのように文化行政の変革が進行しているか、
興味深い事例が語られた。次のシンポジュウム「地域劇団の行方」に
私、白神が岡山市の劇団「秘宝館昇天堂一座」を代表して出ました。
他に井原の劇団WaWaの妹尾悟氏、津山の「きんちゃい座」の中西由美子氏
倉敷の空想劇場の海原伸二氏が出席して衛さんの名司会に話を弾ませた(?)
わけです。内容は恥ずかしいので略しますが、「君たちは何がやりたいのか?
そのために何をしているのか?」を笑顔の中で問われ続けているような気が
しました。岡山の芝居者たちがもっと、たくさん来て欲しかったなあ。閉鎖的、
自己満足的だよな、まだまだ・・・と反省しきりな私でした。
最後は「地域と藝術計画」の小石原さん、大森さん、小暮さん、衛さんの
クロストークで締めました。岡山でこういう場が持たれたという事に
何だか感動を覚えてしまった私がいました。大森さん、
おかやまアートファームの皆さん有り難うございました。


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